テイクオフ以降の見せ場は1回の上空パスだけであり、デモフライトと言っても見るべきものはない。U-2のデモフライトは、その機動性ではなく離陸のダイナミック性と着陸時の作業を見ることにあると言って過言ではない。
U-2の着陸は何度も見てきたが、厚木や嘉手納で見た着陸の姿と違い、オーサンでの着陸進入は頭を突っ込むような意外とダイナミックなタッチダウンである。
さて、これからがU-2の面白い見せ場である。タッチダウンを終え滑走路に進入した後は、補助輪を付ける作業が待っている。
グランドクルーは、白い乗用車に乗り込みU-2のランウェイ進入と同時に追いかけるように滑走路を走り込み、猛スピードでU-2を追いかける。U-2がタッチダウンしスピードを落として傾き始めると、直ぐに補助輪を取り出して機体に向かうのであるが、作業スタッフはエンジンに吸い込まれないよう充分な間合いを取って回り込む。
左翼の補助輪を担当したクルーは、最後に主脚輪にストッパーをかけて彼の仕事は終了なのである。お疲れ様で〜す。
NEXT
click here
オーサンのタキシーウェイをランウェイエンドに向かうU-2S.このような写真を一度撮ってみたかったのが、漸く夢が叶う事に。このように山の麓に位置する基地で、昔は4つの村と水田が広がっていた場所に大きな航空基地を建設したのだ。K-55と言う基地名を未だに地元では表記されているものの、1956年9月に正式にオーサン基地と命名されている。どうもオーサンという基地名の由来は 当時の米軍司令官が周辺地図を見てオーサンという地名しかこの付近に無かったため使ったようである。前述したように飛行場の有るこの付近の住所はは烏山市ではない。昔は小さな農村だった場所が、この基地の影響で発展して人口も増え、1981年松炭(ソタン)”市”に昇格、1995年に隣の平沢市と合併され現在では平沢市に属する。字の如くオーサンは、カラスの丘という意味だそうだ。
10:25分 いよいよテイクオフ!滑走距離は極めて短い。あっという間に機首を上げ 2700メートルのランウェイの中間位置では見上げる高さ迄上昇していた。
U-2's Page
HOME

Page-6

2011年10月30日、ショー2日目。昨日の酷い天気から一転して快晴の空となったオーサン空軍基地。朝10時過ぎエプロンの後方からエンジン音が聞こえた。毎年オーサンを訪れる友人から「あの誘導路からU-2が出てくるから注意しておくように」とのアドバイス。多少日の回りが悪いが、U-2はエンジン音を響かせながら軽快に我々の目の前に現れ、ランウェイエンドに向かったのだった。グローバルホークが偵察の主役に変わろうとしている現在、もうこの素晴らしい飛行機を見ることができるのも今年が最後になるかもしれないと感動に浸りながら、一連のデモフライトを見ることとした。(2012/6/6記)
腰を使って左翼を持ち上げながら補助輪を取り付けるのであるが、右翼の方ではもう一人のグランドクルーが翼を下方向に抑えてバランスを取りながら同じ作業を同時並行で行う。
グランドクルーがいなければ、U-2は亀のように動けなくなる・・・・補助輪を垂直離着陸機ハリアーのように機体に構造的に取り組む事は、技術的には可能なのだが、より高高度で飛ばす為には機体はできるだけ軽い方がよいのと、補助輪機構を翼に組み込むと空気抵抗でも不利で邪魔になる為、敢てこの方式を採っているのである。徹底した合理主義がここでも見られる。